「考えない、感じることについて」 ~大切な人がうつ病になったら~②

◆②:逃げて逃げて、逃げまくっていた◆


――メムさんは、幼少期どんな感じのお子さんだったんでしょうか?



メムさん

<問題児>でしたね。



――問題児、ですか。



メムさん

大人になってからわかったんですけど、発達障害だったらしく。

でも私がちっちゃい頃ってそういうの、ぜんぜん知られてないじゃないですか。


アスペルガーだったらしいんですけど、人とうまくコミュニケーションできないし、

自分の世界に入るから、いつのまにか親とはぐれて、一人でぽーっとしてたりとか。


ちっちゃかった頃なんですけど、親と一緒に歩いてた時に、

ふと横見ると、すっごい綺麗な花が咲いていたんですよ。


「花だー!」と思ってそこにしゃがみ込んで、それをじーっと見ていて。

ふと気づいたら周りに誰もいなくて。「あれ、誰もいない……まぁいっか!」って、

そのままフラフラ歩いてたら警察に保護されて、ミカンもらって喜んでたっていう。



――『怖いな』とは思わなかったんですね。



メムさん

ぜんぜん、思わなかったですね。

「あれ、誰もいない。まいっか。そのうち会えるか」みたいな。(笑)

親は血眼になって探してたみたいですけど。


まぁ、そんな感じの子供でしたね。小学校の時とかも脱走しまくってたし。

とにかく学校嫌いで。大っ嫌いで。もう休みたがるし。


ある時、祖父が自転車に私を乗っけて、小学校まで連れていってくれた時があって。

校門の前で降ろされて「教室に行くんだよ」って言われた後、

祖父がいなくなったのを確認してから、また逃げ出したり。


ある時は母親に教室の前まで連れて行かれて、

先生が出てきて、母親が謝っている、その隙を見つけて、逃げ出しましたね。(笑)



――それは、絶対に逃げちゃいけないタイミングですね。(笑)



メムさん

もうすごい嫌だったんですよ、学校が。

なにが嫌だったかわからないんですけど、嫌だったんですよ。

なじめなかったんでしょうね、きっと。音楽と給食は好きでしたけど、

体育は大っ嫌いだし。本を読むのは好きだったんですけど、計算はできないし。



――どんな本を読んでいたんですか?



メムさん

なんでも読みましたね。親がいろいろ買い与えてくれてたんで。

児童文学もありましたし、欲しいって言えばだいたい買ってくれてたんで。

本も読んでましたけど、同じくらいの時期に、アニメをよく見るようになって。


ちっちゃいときから女の子が見るようなのよりも、

男の子が見るようなアニメばっかり見てたんで。

このまえ旦那に話して『懐かしい!』って言われたのは、<ボスコアドベンチャー>。



――……初めて聞きました。



夫さん

マイナーだもんなぁ……!



メムさん

誰に言っても知らないって言われる。(笑)

……まぁ、そんな感じで学校や習い事は、嫌なら逃げ出してましたね。

嫌ならとにかく逃げる。親に『行け』って言われても『行かない!』って。(笑)



――なるほど。メムさんの幼少時代は、逃げて逃げて、逃げまくっていた、と。



メムさん

はい。では、食べ終わったしそろそろ行きますか?



――あ、はい。行きましょう。



メムさん

この先の二十間坂を登って、教会を見て回ろうかと思ってます。

いろんな宗派の教会やお寺が密集してて、すごく珍しいところなんです。



――すごく楽しみです。



メムさん

あ。ぬれせんべい、食べます?



――あ。食べます。買いましょう。





その③へ、つづきます。




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